「しごと力」とは

「しごと力」とは

 KK2では、社会に貢献している人、社会で活躍する人、優れた仕事をする人を「エキスパート」と呼び、エキスパート達が就いている職業に係わらず共通的に備える能力について調査研究を行っており、その総称を「しごと力」と名付けました。

「しごと力」は、三つのコンピテンシーFeel(人間関係力)、Think(問題解決力)、Act(行動力)と、Knowledge(知識・理解)、Skill(技能)の五項目に大別され、それを17カテゴリに細分類し明文化しました。KK2が「コンピテンシー・チェック」「エキスパート・スタジオ」「しごと力向上ライブラリー」等で提供する教育プログラムは、すべて下記のカテゴリで整理分類し提供しています。

KK2しごと力 カテゴリ
KK2しごと力 カテゴリ
Ⅰ KK2コンピテンシー
 エキスパート(社会に貢献する、社会で活躍する、良い仕事をする人達)の、考え方や行動特性いわゆるコンンピテンシーについて、大学専門学校での学習機会は非常に少なく、就業後の企業内教育訓練、OJTを中心とする人材育成においても、コンピテンシーを育む機会は減少しています。 KK2では、コンピテンシーをFeel(人間関係力)、Think(問題解決力)、Act(行動力)に大別し、更に9カテゴリに分類し分かりやすく定義し、コンピテンシーについて考え、学び、気付くプログラムの提供を行っています。

Ⅰ-1 Feel:人間関係力

 「人間関係力」とは、人とよりよい信頼関係を結ぶことができる力です。信頼関係を結ぶためには、人間の根本のレベル、感情面のやりとりから捉える必要があります。
 人間関係力は「自己認識力」「感情マネジメント力」「共感力」「コミュニケーション力」の4つの力に細分化できます。
Ⅰ-1-(1) 自己認識力

①自分におきている複数の感情を認識することができる。
②自分におきている感情をもたらしている原因を認識することができる。
 自分の感情、気持ちを理解することにより、マイナスな感情を方向転換(マネジメント)することができます。また、それをきっかけに相手の気持ちを想像することができるため、相手を思いやることができるようになります。

Ⅰ-1-(2) 感情マネジメント力

③自分におきている感情を理解した上で、建設的で冷静な判断・選択をすることができる。
④くじけそうなときに自分を奮い立たせることができる考え方(楽観主義)ができる。
 感情を相手にぶつけて怒ったり、逆に自分の中に抑制させ落ち込んだりするのではなく、自分の感情を理解することにより、冷静で適切な対応をとることができます。怒りなど不快な感情は、何か問題があるからです。感情のマネジメントによって冷静になり、本質的な問題の解決に進むことが大切です。

Ⅰ-1-(3) 共感力

⑤自分の視点ではなく、相手の視点に立って、相手の考えや感情を理解することができる。
⑥相手の感情を理解するために、非言語的理解ができる。
 相手を大切にするという気持ちが根底にあると、信頼が得られやすく、オープンに理解し合うことが容易になります。人に自分を理解してもらい、思いやりのある態度を示してもらったうれしさは誰もが経験しています。共感力は、相手の感情や心的状態、相手の主張などを、自分も同じように感じたり理解したりするか、人間関係の鍵ともいえます。

Ⅰ-1-(4) コミュニケーション力

⑦人の多様な意見、価値観を認めることができる。
⑧はっきりと自己表明をすることができ、誤解の少ない人間関係をつくることができる。
⑨相手の感情を把握して、伝えたいことが間違えなく伝わるための話の構成を組み立てることができる。
 コミュニケーションは、相手の話を聞く部分と、自分の話をしっかりと表明する部分から成り立ちます。よりよいコミュニケーションのために、相手に共感することがひとつの重要な道具とすると、率直に自分の考えと気持ちを相手に伝えることができることは、もうひとつの重要な道具ともいえます。

Ⅰ-2  Think:問題解決力

 仕事はもちろん、日常生活でも日々私たちは大小さまざまな問題に直面します。この次から次へとおこる問題を対処していく問題解決力はとても重要になります。
 問題解決力は「状況把握力」「原因究明力」「選択決定力」「リスク分析力」の4つの力に細分化できます。
Ⅰ-2-(5) 状況把握力

①先入観や不確かな情報にとらわれず、状況を正しく認識できる。
②事実を得るために、できるだけ正確な情報を入手することができる。
③収集した情報をもとに課題を整理し、想定できる対策を明確にすることができる。
 問題解決の第一歩は、何が問題で、何が課題なのかを明確に確認すること、つまり「問題に関する状況把握」が重要です。できるだけ正確な情報を収集できる方法を検討し、問題を構成する要素を明確にすることが大切です。

Ⅰ-2-(6) 原因究明力

④問題の内容を整理、分析し、キーとなる原因の絞り込みができる。
⑤問題の原因と想定されるものの裏付けをとることができる。
 問題が発生した時、なぜその問題が起きたのかという原因を突き止めなければ、解決の糸口は見つかりません。専門的な知識だけではなく、どこに問題の原因があるのかを突き止める思考の手順を理解し、次のステップである再発防止の仕組みづくりも必要です。

Ⅰ-2-(7) 選択決定力

⑥選択決定にあたって足りない情報がないかどうかを確認する。またメリット、デメリットを整理することができる。
⑦選択決定をすることで、望ましい目的・状態を明確にすることができる。
 選択決定とは、自分にとって望ましい目的・状態を思い描いて、そこに到達する手段の中で最も効果的で、犠牲が少ないものは何かを考えることです。それぞれの選択決定を正しく行うことができるかどうかは、あなたの生活や仕事の成果などに大きく影響します。

Ⅰ-2-(8) リスク分析力

⑧想定される具体的リスクを整理することができる。
⑨リスクが発生しないための対策を検討し実施することができる。また、リスクが発生すると想定される原因についての対策も行うことができる。
⑩リスクが発生した場合の対策を明確にすることができる。
 計画を立てたがうまくいかなかったということは誰にでもありますが、理由としてリスクについて検討していなかったということがあげられれます。リスクとは、計画の実現が不可能になったり、計画を大きく変更せざるを得なくなるような障害のことをいいます。

Ⅰ-3 Act:行動力

 人は、行動・実行することによって、はじめて環境を変えることができますが、そうたやすいものではありません。目標を明確に認識し、それに向かって具体的な方策を検討するということによって行動・実行力を高めることは可能です。
Ⅰ-3-(9) 実行力

①最終到達目標を明確化し、自覚することができる。
②目標達成に必要な要素(必要条件)を明確にし、その要素をクリアするための具体的な行動計画(スケジュール、予算を含む)を立てることができる。
③実行過程において想定外のリスクへの備えも準備することができる。
 行動・実行は、感情ややる気といった内側からの情熱ももちろん重要ですが、実現するためのステップをしっかりと踏まなければ、その可能性は低くなってしまいます。実行することは、最終のアウトプットでもあり人間の活動には大変重要なものです。

Ⅱ Knowledge:知識・理解

 社会に貢献する、社会で活躍する、良い仕事をする人達が持つ知識、ハンドリングする情報量は、多岐にわたり膨大である。重要な事は、知識・情報をただ頭に記憶するのではなく、自分の頭で考え咀嚼し、自分の行動に活かせるものとして、知識を理解することである。 KK2では、大学専門学校であまり教えられていない、また就業後の企業内教育人材育成においてもあまり取り上げていないテーマを基本に、プログラム開発をすすめており、以下のカテゴリで整理分類している。
Ⅱ-(10) ビジネス/大学

 ビジネスパーソンとして理解する必要のある、ビジネスや社会貢献活動の中で必要とされる知識。

Ⅱ-(11) 法律

 ビジネスパーソンとして理解する必要のある、必要不可欠な法律的知識。

Ⅱ-(12) 健康

 自分自身および身の回りの人々の健康な生活の維持と「健康寿命」を伸ばす為に必要とされる知識と行動。

Ⅱ-(13) 生活・文化

 他人を尊重し助け合い、社会全体のことを考え、しなやかな暮らしの実現に寄与する、生活の知恵および文化的知識。

Ⅲ Skill:技能

 社会に貢献する、社会で活躍する、良い仕事をするビジネスパーソンは、日々数多くの人と出会い、信頼関係を築き、情報を的確にハンドリングする。そこには、信頼関係のベースとなるマナー、デジタルネイティブといわれるITスキル、データ整理のスキル、等の技能が駆使されている。KK2では、大学専門学校においても、就業後の企業内教育においてもあまり取り上げていない技能のプログラム開発をすすめており、以下のカテゴリで整理分類している。
Ⅲ-(14) ビジネスマナー

 多様な人々で構成されている社会・コミュニティで、スムーズにコミュニケーションを取るための基本的なルールとマナー。

Ⅲ-(15) ビジネススキル

 課題解決やプロジェクト遂行に役立つ思考方法やコミュニケーション方法などのスキル。

Ⅲ-(16) ITスキル

 課題解決やプロジェクトを円滑且つスピーディーに正確に実行するために必要なITスキル。

Ⅲ-(17) マネジメントスキル

 課題解決やプロジェクトを上手く進めるために、組織運営やチームワークを円滑にマネジメントできるスキル。