『会社を変える分析の力』

『会社を変える分析の力』

『会社を変える分析の力』 

著 者:河本 薫
出版社:講談社
発 行:2013/07
定 価:798円


【目次】
 1.データ分析に関する勘違い
 2.データ分析でビジネスを変える力
 3.分析力を向上させるための流儀
 4.分析プロフェッショナルへの道

  • ■ビジネスの意思決定に役立つデータ分析のプロセスを解説

     著者の横山信弘氏は、目標を「絶対達成」させるコンサルタントであり、年間5000人に新しい行動を起こさせ、本人だけでなく経営者も成し遂げられないだろうと考えていた目標を達成させている。なぜ、そんなことができるのか? 「決断」は簡単ではない。「恐れてはダメだ」「前へ進もう」、こうした精神論を"決断癖"がついていない人に話して聞かせても、まるで効き目はない。もっと論理的な方法=行動心理学に基づいたテクニックで自然と決断してしまうことが必要なのである。本書では、「朝の2分」で、誰でも思い切った決断ができるように考案された決断プロセスを、ビジネスの現場はもちろん、TOEICテストなどの資格試験からダイエットまで、たった2分で驚くべき決断を下した事例とともに紹介している。さらに、決断力をつけるうえでの大敵「ノイズ」と正しく付き合う「ノイズキャンセリング仕事術」=強制的に「メリハリ」をつける技術についても、自身の成功例と合わせて提案している。

  • ■現場担当者に実際に「使わせる」までがデータ分析の仕事

     閃きが得られたら、データ分析を実際のビジネスに活用するまでの青写真を描いてみる。データ分析が成功するには、必要なデータが揃うかどうかの「データの壁」、「勘や経験でなんとかなる」という現場担当者を説得する「KKD(勘と経験と度胸)の壁」、かかった費用以上の効果が見込めるかという「費用対効果の壁」などを越えていかなくてはならないが、そのうち一つでも越えられそうにない壁があったときには、そのデータ分析を使うことは考え直したほうがいい。  分析結果が出て、それをビジネスに「使わせる」ため、データ分析担当者は、その結果が本当に使えるかどうかをまず判断しなければならない。誤差が多くて使えないことなどもあるからだ。使えることが分かったら、現場担当者に使い方を丁寧に説明し、必要ならば、使いやすいようなシステムや運用ルールを作成する。そこまでやって初めて、ビジネスを変えるデータ分析ができたといえるのだ。

  • ◎著者プロフィール

    大阪ガス株式会社情報通信部ビジネスアナリシスセンター所長。1966年生まれ。京都大学工学部数理工学科卒業。同大学大学院工学研究科応用システム科学専攻修了。1991年大阪ガス入社。1998年から2年間、米国ローレンスバークレー国立研究所にてエネルギー消費データ分析に従事する。大阪大学にて博士号(工学)を取得。現職では、所長として9名の分析者を率いる。株式会社オージス総研のデータ分析ビジネスも支援。