『50代でしなければならない55のこと』(中谷彰宏 著)

『50代でしなければならない55のこと』

『50代でしなければならない55のこと』(中谷彰宏 著) 

著 者:中谷彰宏
出版社:ダイヤモンド社
発 行:2015/02
定 価:1,300円(税別)


【目次】
序.50代の生き方で、60代・70代の幸福度が上がる。
1.脳は、50代で人生最強になる。
2.連想記憶で、脳を使う。
3.自らのくちばしを折る勇気のある者だけが、生き残る。
4.「何を持つか」から、「どういうタイプの人間か」へ。
5.大人のマナーを、覚える。
  ほか、全55項目

  • ■60代、70代の幸福度を決める50代の生き方

     日本の幸福度調査では、幸福感が最も下がる世代は50代という。定年が間近になったり、子どもが独立したりすることが原因である。問題はこのあとで、60代、70代に向けて、幸福感が上がっていく人と下がっていく人に分かれることだ。50代は、幸福感がそこからV字回復するか、そのまま下り坂に落ちるかの分岐点なのである。本書は、60代、70代での幸福度を上げるために、50代ですべき55の工夫を紹介している。
     人間の脳のキャパシティーのピークは2回あり、1つ目は28歳、2つ目は55歳であることが最新の脳科学研究でわかってきた。28歳までに脳のキャパはどんどん広がるが、そのままいくと、本来その人がしたくないこともやり続けてしまう可能性がある。そこで、脳のキャパを1回落とし、自分は何をすればいいのかを考えるのが30代、40代なのだ。そして50代は、絞り込んだものに20代で蓄えたエネルギーを一気にぶつけられるキャパを、脳がもう一度与えてくれるのである。

  • ■機会はみずからつくり、変わり続ける

     「新しいことにチャレンジしたいと思っても、その機会がない」と言う人がいるが、機会は向こうからやってくるものではなく、みずからつくるものである。そういう人は、機会がないのではなく、変わりたくないから「変わりたくない」という決断をしているに過ぎない。自分がどうしたいかという結論を最初から出してしまっているのである。
     変わりたいという人は、「本当に変わりたい」と「ホンネは変わりたくない」の2通りに分かれ、変わり続けている人は上り坂に、変わることをやめると下り坂に入ってしまう。
     同様に、「好奇心旺盛で、いろんなものに興味がある」と言う人は、「行動力がない」ということである。「興味がある」というのは、行動するほど好きではないことを意味するからだ。実際に行動したものが、本当にしたいこと、好きなことである。「興味がある」という言葉に自分がだまされないことが大切なのだ。

  • ◎著者プロフィール

    1959年、大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部演劇科卒。博報堂で8年間CMプランナーとして活躍した後、株式会社中谷彰宏事務所設立。著書に、ビジネス分野では『なぜあの人の話は楽しいのか』(ダイヤモンド社)、『「超一流」の会話術』(ファーストプレス)など、恋愛論・人生論分野では『あなたに起こることはすべて正しい』(ダイヤモンド社)、『叱られる勇気』(PHP研究所)など多数。