『レジリエンス ビルディング』 (ピースマインド・イープ株式会社 著)

『レジリエンス ビルディング』 ‐「変化に強い」人と組織のつくり方

『レジリエンス ビルディング』  (ピースマインド・イープ株式会社 著) 

著 者:ピースマインド・イープ株式会社
出版社:英治出版
発 行:2014/04
定 価:2,400円(税別)


【目次】
序.いま問われる、組織のあり方
1.人を根っこから成長させる「レジリエンス ビルディング(R)」
2.レジリエントな組織づくりのために
3.個人へのフォローアップ

  • ■強靱な精神力ではなく「しなやかな回復力」を身につける手法を紹介

     さまざまな環境変化が押し寄せる現代では、企業などの組織や個人は常にストレスにさらされているといえる。そのため、どの企業でも従業員のメンタル対策は欠かせないものとなっている。本書では、これまでの弱者救済、対症療法の色あいの強いメンタルケアを超えた「レジリエンス ビルディング(R)」という科学的プログラムを紹介。あらゆる変化に流されることなく柔軟に対応し、かつ組織を成長させる「強さ」と「しなやかさ」を身につけるための具体的な手法を、組織と個人両方を対象に解説している。
     「レジリエンス」とは「挫折や困難な状況からのしなやかな回復力」を意味する。強風に対して両手を広げ立ちはだかる精神力ではなく、竹のように曲げられてもすぐに元に戻る柔軟さを身につけることがレジリエンスビルディングの目的だ。一人ひとりにレジリエンスを授けることで、組織は優秀な人材を無駄に失うことなく、リスクを恐れず挑戦し続けることができる。

  • ■「信念」「人間関係」「考え方」などレジリエンスの6要素を伸ばす

     「レジリエンス ビルディング(R)」では、「信念」「人間関係」「考え方」「専念する力」「自己コントロール」「良い習慣」というレジリエンスの六つの要素を測定し、強みを伸ばし弱みの改善に役立てるという方法がとられる。
     「信念」とは、自分の価値観や、困難な状況下でも大切だと思えたことの有無。「人間関係」とは周囲の人とのつながりの程度を意味する。「考え方」とは、物事を俯瞰的に見ることができるか、あるいは逆境において合理的な打開策を打ち出せるか。「専念する力」は、過去の経験則に縛られず、客観的視点で問題解決に逃げずに取り組めるか、ということだ。「自己コントロール」とは、不必要な感情に翻弄されずに自己を抑制できるか。そして「良い習慣」とは、心身の安定を保つバックボーンとなる生活習慣を指す。
     著者が行っている研修では、この6要素をレーダーチャートに落とし込んで「強み」「弱み」を発見した上で、各個人に最適なトレーニング法を指導している。

  • ◎著者プロフィール

    社員と組織の生産性向上をサポートするEAP(従業員支援プログラム)を日本企業に初めて導入した、業界におけるリーディングカンパニー。これまでに560社を超える企業にサービスを提供し、心理・行動科学の観点から職場における「人」に関わる課題を解決するコンサルティング事業を展開。2011年より「レジリエンス ビルディング(R)」のプログラムを開発し、「変化に強い組織づくり」を志向する企業をサポートしている。